SDD(h) 新しい病因の提案 ***
 042411110512

Skin Disease that happens because of Defense response:防御応答のために起こる

皮膚病を起すメカニズム(
HPVの関連を強く疑ってしいまう理由

 
SDD(h)とは HPV 

皮膚科医が稀に経験するイボの自然治癒

治癒経過のイメージ

・・・疣ウィルスに対して自然治癒(排除反応)過程・・・・・
簡単に言うと 
皮膚病の不思議への推測 
難治性の皮膚病
イボの形態(shape)について  
イボとイボウイルスのサイズの比較

特徴のまとめ

  1. 左右対称性が余りなく、決まった場所で再発と治癒を繰り返します。
  2. よく動く所や擦れる所に出来やすいです
    動くと細かい傷が付くので/手{特に関節部:中指・親指・小指}、
    足{多発部位:第1趾・第2趾・踵}、目・口の周囲 :
    趾とは足の「ゆび」のことです。
    気になっていじっていると疣と同じように悪化します。
  3. 耐えられない強い痒みがあることがあります。(掻くと悪化して治療が長引きます。)
    /皮膚に何も出来ていない様に見えるのに激しい痒みを伴うことがあります。
    角化・炎症性角化が主体の場合痒みを伴わないこともあります。
  4. 長期の治療歴があり、数年から数十年再発と治癒を繰り返します。
    (多くの例でステロイドの使用歴があります。)
  5. 風邪(軽く終った場合も含む)やインフエンザの予防接種・
    日焼けで急に悪化した場合はこの病気のことがあります。
 

SDD(h)に含まれると思われる皮膚病(アトピー性皮膚炎など) 

興味深い例の写真が取れました。
            クリックで拡大出来ます。     
 

12歳の女性ですが、5歳の時にアトピー性皮膚炎として治療(弱いステロイドの外用で治癒)と伝染性軟属腫(水いぼ)、6歳,伝染性膿痂疹(とびひ)・9歳と10歳の時に足の尋常性疣贅(いぼ)で治療歴があります。

今回は、右の膝窩(緑の矢印の所)に尋常性疣贅(いぼ)が出来て周囲にアトピー性皮膚炎様の紅斑(赤み)と痒みが出てその後に左の膝窩にも軽く同様の紅斑(赤み)と痒みが出て来院しました。

写真を拡大すると白い矢印で示す様に小さいイボ状の丘疹(ブツブツ)が紅斑(赤み)の中に多数存在していてあたかも尋常性疣贅に対する自然治癒反応として皮疹が存在する様に見えます。

追記:肘窩には現在は皮疹も痒みもありません。
イボの液体窒素に対する反応は良好で9歳と10歳の時に足の尋常性疣贅は1度の治療で治癒しています。


湿疹アトピー性皮膚炎と思っていてもマイクロスコープで確認すると伝染性軟属腫(みずイボ)の場合があります。
アレルギーを起こしやすい人は、ウイルスにも弱いので起こりやすい傾向があります。
Th1/Th2のアンバランス 
従って
アトピー素因がある人はなりやすいのでアトピー性皮膚炎の人に多く見られます。
特徴をさらに詳しく
  • 長期に経過している。数年〜数十年。(ステロイド使用者に多く、徐々に場所が増えていることもあります。)
  • 湿疹様で突然激しい痒みを伴う場合*と全く痒みがない場合*があります。
  • 場所が決まっていて同じ場所に長期に繰り返します。
    (一度悪化した後に自然治癒してしばらくして再発することがあります。)
  • よく探すと別の場所に尋常性疣贅(イボ)を伴うか、なったことがある方が多数いらっしゃいます。
  • ステロイドの塗り薬で運よく治る場合と運悪く拡大する場合があります。**
  • 指先や踵は、冬に角層から水分が抜けて割れてしまい、所謂、「ひび割れ」を作り痛みを伴うことがあります。
  • 風邪などによって身体全体の免疫(抵抗力)が増すと見た目は悪化します

    *つまり水虫と同様で尋常性疣贅(イボ)に対して身体が抵抗して外に出そうとすると痒みや赤みが出ますが、
    抵抗力の一部が欠けていると痒みや赤みは出ません。
    **運よく治る場合:
    ステロイドは、免疫(抵抗力・炎症など)を押さえる薬ですから
    見た目・痒み・赤み・盛り上がりなどを押さえるので見た目と痒みなどが取れます。
    免疫(抵抗力・炎症など)が早く働き先に追い出していればそのままよくなります。
    ***運悪く排除の前に免疫力を押さえてしまい十分なステロイドの外用が始まると、
    見た目は良くなりますが徐々に拡大します。
    あくまでも私が開業してから気付いたもので教科書・文献には載っていません。
    大学等でも教わることは出来ませんでした。
    しかし、これに一致する患者さんが多く確かに治癒に至っています。
    遠方で当クリニックに通院が無理な方は、先生の説得にこのページを利用して下さい。
    ただし液体窒素による治療はめん棒では難しくクリオサージでないと無理な場合があります

    皮膚科医の先生方へ(遠方で受診が無理な方は、皮膚科医の説得に使用して下さい。)

    よく合併するもの:水虫化膿進行性指掌角皮症アトピー性皮膚炎
    例えば
    水虫が治っても角化皮が剥けるのが治まらない場合があります。
    アトピー性皮膚炎殆ど治っても一部限局して変化がない場所が残る場合もあります。
    尋常性疣贅の表面がざらざらなので
    膿痂疹性湿疹との合併もしばしば見られます。

実例(部位別)

足底
足首

には液体窒素による 右膝左膝の経過あります。



マイクロスコープ例

1
2
3

には液体窒素による 右膝左膝の経過あります

注意の目が必要な症状・病気

1.痒みの無い角化とひび割れと痛み
踵に
角化症様と「ひび割れ様」・肘・膝や踝の胼胝様(たこ)・冬に悪化する指先の亀裂
2.痒みや赤みを伴うものことが多いもの
手荒れ様湿疹様アトピー性皮膚炎様貨幣状皮膚炎様長期に決まった場所で再発と治癒を繰り返す場合):膿痂疹性湿疹との合併もあります。
脂漏性皮膚炎様(特に頭部に偏って長期に続く場合)
尋常性乾癬様掌蹠膿疱症様(通常と異なる部位に出来た場合)
異汗性湿疹様(特に長期の場合)毛包炎様 背中や顔(ニキビやマラセチア毛包炎の治療に抵抗性で痒みと色素沈着を伴う場合)その他/不思議なでき方をすることがあります。
実例(病名から)
手荒れ様#
湿疹様*#
結節性痒疹様
アトピー性皮膚炎様#
掌蹠膿疱症様
毛包炎様*#
手荒れ様#*
右手

左手
湿疹様*#
汗疱様#
アトピー性皮膚炎様#
尋常性乾癬様*
ひび割れ様#

*:経過もあります。

特別

#:マイクロスコープでの観察あり
〜:マイクロスコープで通常例との比較

酒さ様*#
爪甲剥離症#
尋常性毛瘡様
円形脱毛症様1)〜 (2) (3)
尋常性ざ瘡様
臀部苔癬化局面様*
無汗症様
慢性色素性紫斑様

種々の皮膚病の様に見える理由の推測

治療と注意点

  

治療の大原則

 

ウイルスに対して直接効果のある薬が出来ているのは
インフルエンザとヘルペスのみです。
ヒト乳頭腫ウイルスに直接効果のある飲み薬や塗り薬はありません。
個人の自然治癒能力(個人差が大きいですが子供は成人よりも高い傾向があります。)を高める方法を取っています。

 

ヒト乳頭腫ウイルスは通常皮膚の分裂が盛んな細胞に感染しています。
特にウイルス感染した細胞が傷つけられると増殖が盛んになります。

 

過剰な反応を一時止め、掻爬(掻くこと)を止めさせることも重要です。

 

治療効果には個人差があります。治療が必要な人は自然治癒に至らなかった人達であり、ウイルスに対する抵抗力の弱い人達の群なので、おおむね治療に抵抗性を示しますが諦めずに続けることで、効果がでてきます。

 

症状が軽い場合でも、初期の1〜3回位は見た目が悪化したり部位が拡大したりしますが、これは抵抗力が増した為に反応が始まったからで治療効果が現れて来たものと判断して続けると見た目も症状も改善して来ます。


皮膚科医の先生方へ 種々の病名が付く訳の推測 治りにくい場所 治療に有効なもの 証明が難しい訳

液体窒素に依る治療は、疣ウイルスと身体を戦わせるので初期の1〜5回は見た目や痒みは悪化する場合があります。その時期を過ぎるとよくなり始めます。
悪化しないでいきなり改善する場合もあります。改善の時期は、個人差があります。悪化の仕方も個人差があります。刺激によって今まで正常に見えていた場所にも新しく出来ることが初期にはあります。
5回(週1回のペース)以上経過を見ることが大切です。

・・・・・・治癒経過パターンのイメージ Vol 4.0・・・・・

皮膚病別割合頻度へ移動
パターン
経過
A

急速に軽快して1〜4回の液体窒素療法で治癒するもの

B

軽快傾向が早く7回程度(5〜15回)の液体窒素療法で治癒するが初期に悪化傾向があるもの

C

軽快傾向が早く7回程度(5〜15回)の液体窒素療法で治癒するが後期に悪化傾向があるもの

D

軽快傾向が比較的遅く5回目までに半分以上軽快して15回程度(9回〜19回)の治療期間が必要

E

軽快傾向がさらに遅く5回目までに半分以下しか軽快しないもので最も長期(20回以上)の治療が必要


判定方法:判定は、原則3〜7回目行なう。
カウント開始 8/10/2008〜2010
10回目・20回目に見直す場合があります。
Aの場合には、長期に来院せず1〜2度で治癒している場合も含めています。

皮膚病種類と経過と成人と子供の差

  1. *理想的な治療が行われた場合でも種々の条件でグラフはに左右にシフトします。
  2. *通院間隔が1週間に1度を守れた理想的な場合の治癒経過のパターンです。
    通院が守れないと通常グラフは右にシフトします。
  3. *当科でも初期の悪化の防止の為に短期ステロイドの外用薬を処方しますが、
    そのステロイド外用薬に頼って通院間隔が守れない場合もグラフが
    右にシフトするだけでなく上向きにシフトする場合があります。
  4. *掻爬防止の為のステロイドの外用は必要ですが、
    見た目の為にステロイド・プロトピックなどの免疫抑制作用のある薬に
    安易に頼って継続的使用はグラフを右にシフトさせるだけでなく上向きにシフトする場合があります。
  5. 隣の火事現象が起こった為に見た目が悪化したり治癒する場合があります。
    隣の火事は早期に対応することをお薦めします。

参考)


最初は我慢が必要です。疣ウイルスは傷つけると増殖しますので、
気になっていじったり・掻爬(掻くこと)は、治療を遅らせます。
一般の
尋常性疣贅(イボ)と同様に液体窒素療法を行いますが・・イボ同様に個人の抵抗力に依存します。
通常5〜10回位すれば殆どの人が安定します。
治療期間は、個人差が激しく
何回とは予想出来ません。治療期間モデル
いぼの他の治療法を併用することがあります。普通のいぼより一般に治療に抵抗します。
特に長期のステロイド使用既往ある場合や踵・指先・手・爪の間の関節部などは長期の治療が必要です。
かゆみを伴う場合殆どのかゆみ止め飲み薬が余り効果がありません。
私の推測3 治りにくい場所と訳  治療に有効なもの
ステロイド・漢方などを使用しながら自然治癒を待つ場合があります。
治療は試行錯誤の段階ですが、最も有効で安価な治療は強い意志で
掻爬痕(ひっかき傷)を作らないことだと思います。
有効な物

治療期間は、いろいろなものに影響され、個人差があります。
参考図 治りにくい場所の推測

湿疹・水虫の合併がある場合は、先にこれらの治療を行なってから残った所を治療開始するのが原則ですが、
平行して行なうこともあります。
細菌(バイキン)の感染がある場合は、フシジン酸・グリテールンなどの抗菌剤の併用を試みています。
液体窒素に依る治療は、疣ウィルスに対しての抵抗を高めるので
症状は治療開始後一時悪化した様に見えますが心配しないで下さい。
2〜3回目から少しずつ効果が出て来ます。
余りにも反応が強い場合(痒みと症状悪化した場合/我慢できない位まで)は、一旦休止して皮疹と痒みをステロイド外用・内服などを行うこともあります。
アクセルとブレーキを上手く使って治療する必要があります。
白癬(水虫)・カンジダ・癜風・細菌(バイキン)の
混合感染・鑑別にも十分注意が必要です。
その他、合併しやすい皮膚病には、汗疱・進行性指掌角皮症などがあります。

 

悪化原因と注意点

・・・・ポイントは皮膚を傷つけないことです・・・・・

具体的な悪化原因と注意点 傷から発症例

一般的もの

1.痒みの為に掻いて引っ掻傷を作る。孫の手の使用は、大変危険です。
2.水仕事で指を動かすことや強い洗剤も皮膚を傷つけます。
3.歩行では、足底への摩擦:特に傷つき易いのは、通常1番長い2番目の趾先・
着地時の踵、蹴り出すときの親指と親指の付け根
4.女性の場合:除毛 男性の場合:ひげ剃り     
ピーリング
5.金属 アクセサリ(ネックレス・指輪・イヤリング・ブレスレットなど)・時計バンド・メガネ・バンドのバックルなど
6.スポーツ(テニス・空手・バスケットボール・サッカーのキーパー)や引っ越し・PCのキーボード・ピアニストなど手・両足底・指などの酷使
7・外傷・虫刺され(痒疹型が多い)・手術痕(植皮の繋目)・感染後(にきび・とびひ・水疱瘡など)などで治癒期間を過ぎても痒みを伴う皮疹が残り、拡大傾向がある場合があります。
8,界面活性剤(ボディソープ・シャンプー)・スクラブ入りの石鹸・ナイロンタオル・ボディブラシ・ガーゼ等で皮膚に傷をつけないことが大事です。
頭皮にダメージ(シャンプーの歴史)

 

季節に余り関連のないもの

風邪・予防接種・妊娠(妊娠後期と出産後に多い)・温泉・岩盤浴など
ウイルスに対する抵抗力が増したときに急にブツブツが出たり痒みが増したりすることがあります。
妊娠と免疫 皮膚科医が稀に経験するいぼの自然治癒
垢すり・プールの塩素も皮膚を傷つける為、悪化の原因になります。

季節的

1.疣の表面には隙間がありバイキン(細菌)が繁殖しやすいので二次感染毛包炎伝染性膿痂疹などで
皮膚が傷ついて悪化します。
膿痂疹性湿疹貨幣状湿疹などとして悪化する場合もあります。
2.強い紫外線も皮膚を傷つけます。
誘発されることが有ります。前腕や首・顔などが出来やすい場所です。
3.原因不明ですがで悪化します。
ヒトパピロマウイルスが感染する細胞が関係しているのかもしれません。
4.
異汗性湿疹は、手掌や足底が急速に悪化した場合の病名です。
5.暑さで免疫が亢進して
ウイルスを追い出すスイッチが入るためとも考えています。

1.空気の乾燥により角化も目立ち・ひび割れ亀裂)と痛みも出来て悪化します。

 

時間帯(痒みがある人)

夕方〜夜・朝起き抜けに痒みが増します。

副腎皮質ホルモンの日内変動に依存していると思います。
副腎皮質ホルモンは、ホメオスタシス(生命を体のバランスを保つ)に関係していているホルモンです。
通常は朝方に集中して分泌されるので、夕方〜夜・早朝に体内では低濃度になります。
この中の所謂ステロイドホルモンは免疫を抑えるホルモンです。
副腎皮質ホルモンの低濃度では
HPVに対する戦いが活発になることが
影響して痒みの原因になると考えています。
ホルモンの日内変動は生活習慣などで
個人差があります

 

 


改善の為のポイント

掻爬の防止

爪の手入れ・夜間;包帯で覆える場所は掻爬防止の為に覆う。
手袋が有効な場合もあります。掻き癖を無くす。
「かさぶた」を取らない。出来ている場所いじらない。

皮膚を傷つけない

水仕事の場合は、使い捨て手袋などの使用を心がける。
入浴時には、タオルなどでゴシゴシ洗わないで手で泡を使ってそっと洗う。
出来るだけ金属製のアクセサリーなどの使用をさける。
紫外線対策:日除けの傘・日焼け止め
スポーツ・庭仕事・引っ越しなどの場合は手袋で皮膚を保護する。
皮膚に負担のかかる(キツイ)洋服・下着・靴を避ける。
皮膚を傷つけない為に洗剤は界面活性剤の含有量が少ないものを使い
同じ理由で塩素の強い、プール・お風呂はさける。

生活態度
禁煙・睡眠不足の改善・規則正しい生活を心掛ける。


感染性について

体質が存在します。

体質の同じ自分自身の中では掻爬などで簡単に移りますが・・
体質の異なる他人へ感染は余りは見受けられません。
体質が似ている親子・兄弟間では感染傾向はしばしば認めますが、
体質が似ていない夫婦間では、感染傾向は殆ど認められません。
稀に体質が似ていると感染します。

感染でなく遺伝するウイルスの可能性大です。

皮膚科医の先生方へ 種々の病名が付く訳の推測 治りにくい場所 治療に有効なもの 証明が難しい訳

同様の経験をされた皮膚科医の先生はメールを下さい。ken@e-skin.net

 

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