HPV(Human papilloma virus)
100610092913 010214031614
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、 |
|
ヒトパピローマウイルス=ヒト乳頭腫ウイルス(ヒトにゅうとうしゅウイルス)パポーバウイルス科に属するウイルスのです。
|
|
55〜60nm |
|
SDD(h)にHPVの関連を強く疑っている理由 疣とHPVのサイズの比較 疣の自然治癒
ワクチンの話
海外では、既に女性を対象に子宮頚癌と尖形コンジロームの予防の目的でワクチン接種が
始まっています。将来的には男性にも拡大されるはずですがその時期は不明です。本国でも女性を対象に予防接種は開始されました。
HPVには、粘膜型と皮膚型がありますが、このワクチンは、6・11・16・18型の粘膜型HPV用なので皮膚型HPVには余り効果がないとの話を聞きました。
海外の研究機関では皮膚型ワクチンの開発が検討されていますが、具体的に動いているかどうかは不明です。
最近、開発が始まったインフルエンザワクチンの様に、型に関係なく効果のあるワクチンの開発は理論的には可能で実際に研究が行われていると予想されますが、詳しい情報はありません。
ワクチン接種に関する具体的な話
すでに、米国メルク社より尖圭コンジローマと子宮頸癌の原因ウイルスであるHPV6・11・16・18型のワクチンは2006年6月にアメリカFADで承認さています。世界では、100カ国以上でワクチンの接種が始まっています。
参考)尖圭コンジローマ ヒトパピローマウイルス6 、11型 子宮頸癌 HPV16,18,31等HPVに感染していない女性を対象にした大規模臨床試験では80%近い予防効果があったと報告されています。
HPVに感染した人に対する治験は行われていませんが効果は期待出来ます。日本 日本でも、2006年4月よりグラクソ・スミスクライン社のEUで既に承認されている2価のワクチン(16・18型)が2009年10月に承認されました。
現在は、自費です。3回接種で3〜4万円の費用が必要です。
地方自治体では公費負担の検討が始まっています。実施自治体が増えています。
メルク万有製薬も4価のワクチン(6 ・11・16・18型)も承認されました。
外用薬
イモダゾキノリン誘導体( イミキモド)はTLRファミリーのTLR7を刺激してインターフェロンα,インターロイキンなどのサイトカインの生成を促進し、生体の免疫系に働きウイルスに作用します。直接的な抗ウイルス作用はありません。
海外では、既にイミキモドは外性器、肛門周囲いぼ(尖圭コンジローム)の治療に対して承認されて使用されていました。持田製薬が米国3M社から導入 尖圭コンジローマの外用薬として認可されました。
対象は粘膜用で普通の皮膚は対象ではありません。日光角化症にも適応が広がりました。
HPVの遺伝子型の話 HPVの遺伝子型には多様性があることが分かり、1種類だと思われていたこのウイルスは、100類以上がすでに確認されていて、まだまだありそうです。
理論的には1300〜1500くらいあるのではないかとの予想もあります。この理論が正しければ、分かっている型は全体のほんの一部ということになります。
感染部位による分類
上皮型(普通の皮膚)
HPV1,5,8,14,20,21,25,47型
粘膜型
HPV6,11,16,18,31,33,35,39,41,45,51,52,56,58,59,68,70型
発癌性による分類
ローリスク型
HPV6,11,41,42,43,44型
ハイリスク型
HPV16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68,70型
簡単な系統樹