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ちかかね皮膚科
皮膚の構造 角層は表皮が変化して出来る層で、一番外側のバリヤとなっています。 表皮は、さらに顆粒層、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層に分れています。 皮膚のターンオーバー 2〜4週間でターンオーバ-(基底細胞→有棘細胞→顆粒細胞→角質)して新しくなります。 メラニン 基底層にあるメラノ細胞が作ったメラニン(紫外線から身体を守る為に必要なシステム)を
正常な場合は、外に向ってメラニンが捨てられるので一定の色調が保たれます。 炎症による色素沈着 内側に(真皮側)メラニンが落ちてしまいます。
スキンタイプとは、日焼けの程度によって日本人は3タイプに分けられています。 基底層は、基底膜の上に基底細胞が1層に並んでいてこの細胞が分裂して 手の爪が生え変わるまでの期間は通常6か月位で、足の爪は1年位と言われています。 爪の成長は殆ど爪母が中心で、爪床(爪の下)からは発育はわずかです。 真皮には、血管やリンパ管や神経などの配管設備(伝達、エネルギーと酸素の供給、 毛乳頭、(毛を作る所/毛母細胞;ここが傷害されると脱毛するので円形脱毛症になります。)
脂肪層は真皮の下にありここまでが皮膚とされていてその下は筋肉層です。
髪の毛や爪は角層の特殊な形です。
皮膚の部位によって厚さが異なっています。普通の所は5〜7層で、
足底や手のひらは、200層位あると言われています。
足底や手のひらは、外用薬を使用するときは、強力な薬が必要です。
角質は、ふやけ易いので汗疱で皮が剥けます。
角化症や胼胝(たこ)・尋常性疣贅(イボ)・角化型足白癬などで厚くなるとさらに症状が顕著になります。
表皮
顆粒層には、抗菌物質(人体が作る抗生物質の様なものを含んでいる可能性が報告されています。)
有棘層には、有棘細胞と呼ばれる細胞があり種々の酵素をもっていて第二の肝臓と呼ばれています。
有棘細胞の間にランゲルハンス細胞(この図には書いてありません)と呼ばれる
免疫(アレルギ−;例)接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎)に関係している細胞があります。
。
この期間が治療期間に影響します。
もっているのもこの有棘細胞です。
お掃除細胞(メラノファジー)が処理するので
比較的短期間で元の色調に戻ります。
炎症の継続でメラニンの真皮への落下が継続するので
色素沈着が継続します。
かぶれ・液体窒素療法
一部のいぼ
基底層と細胞のすき間にメラニンが溜まります。
色白(メラニンが少ない)で日焼けしても赤くなるだけで黒くならない人は、スキンタイプ1
と言われて特に光に敏感な肌の持ち主なので特に注意が必要です。
他のタイプの人でも過度の日光浴で肌を痛めるので、
小児期から、サンスクリ−ンなどを使って防御しないと皮膚の光老化(光による皮膚の老化)を早めてしまいます。
スキンタイプ1の人は使用するサンスクリーンも他のスキンタイプの人より強力なものが必要です。
例えば、3時間以上日光浴をするときは、SPF*
50以上(他のタイプの人はSPF 25位で十分)を
使うことが勧められています。
SPF*(サン、プロテクト、ファクターの略)はサンスクリ−ンの光を防ぐ能力を示しています。
数字が大きいほどほど強力です。
有棘層、顆粒層、角層に順々に置き替わります。皮膚(表皮)が新しく入れ替わる
ターンオーバーの期間は、通常2〜4週間と言われています。
異常(皮膚炎や発熱)では早くなり正常な角層が上手く作れないとされています。
ちなみに尋常性乾癬では、4日間にターンオーバーが短縮していると言われています。
この期間は大切で、湿疹,手湿疹、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、水虫などで、
かゆみが取れ赤みが無くなってから、正常な皮膚にもどるのに必要な期間と考えると治療期間の目安が分かります。
つまり、正常な機能とバリアを持った皮膚に戻すまで治療を続けることが、
再発率を下げることにつながります。
病気の種類によりますが、良くなったと思ってから1か月位は治療を続けるようにしてください。
爪に変化があるとそれが起こった時期を推測できます。
また、爪白癬(爪の水虫)の内服薬を飲む期間が大体わかります。
手の爪が生え変わるには半年位で、足の爪は1年位必要です。
生え変わる速度は多少個人差があります。
免疫細胞(リンパ球・好中球・好酸球・マスト細胞など)によるセキュリティシステム)があります。
髪の毛が生える速度は、0.35mm/日で、1か月で約1〜1.3cmと言われています。
また正常な人で1日100本位は抜けているといわれています。
だから、円形脱毛症で髪の毛が抜けると元にもどるには、それなりの期間が必要です。
毛は毛孔の近くに脂腺があり毛包の内側にも表皮がありターンオーバ(基底細胞→有棘細胞→顆粒細胞→角質)をしています。古い角質を毛孔から捨てています。毛には立毛筋が付着しています。思春期には脂腺が発達して尋常性ざ瘡の原因になることがあります。毛孔が閉じるか狭くなると角質をうまく捨られなくなり粉瘤の原因になります。
蕁麻疹の原因になるマスト細胞(肥満細胞:ヒスタミンなど免疫細胞を呼び集めるためのものを放出する細胞)は、真皮にいるので塗り薬をつけても効果がありません。
蕁麻疹の治療には、飲み薬が必要です。
汗腺(汗を作る所)汗管(汗が通る管)にも表皮があり
ターンオーバ(基底細胞→有棘細胞→顆粒細胞→角質)をしています。
真皮の間をコラ−ゲン・弾性繊維・血管などが埋めています。
一日の皮膚から水分の蒸発量(汗の量)は、大人で500〜700ml位といわれています。
乳幼児では、代謝が激しく大人の3倍くらい多く汗をかくと言われています。
汗には、アンモニア(アルカリ性)が、含まれており一時的に皮膚の表面のpHを上昇させます。皮膚の表面の酸性度は、正常では、pH
5.0 〜5.5ですが場所によって異なります。
この酸性度が、皮膚の細菌などの侵入に対するバリアシステムに大切だといわれています。
アトピー性皮膚炎や、脂漏性皮膚炎のよくできる部位ではpHが上昇しているといわれています。
趾間型足白癬(水虫)でも指の間のpHが上昇し白癬菌(カビ)を追い出す能力の低下によって発症している
可能性も指摘されています。
また、あせもや乳児脂漏性皮膚炎、乳児寄生菌性紅斑(カンジダ皮膚症)、
夏に汗をかいた後に悪化する傾向のあるアトピー性皮膚炎の人も多くいます。
汗疱状湿疹、腋臭症(わきが)は、汗を多くかく季節や汗を多くかく場所にできます。
脂肪層
脂肪層は、エネルギーの貯蔵施設であり、集合配管設備(さらに太い血管やリンパ管や神経)が、通っています。
ここに障害や炎症が起こると広範囲で重症になりがちです。
結節性紅斑、バザン硬結節性紅斑、脂肪織炎などはこの層が中心に傷害されて起こる病気です。