薬疹
病名を探せ!薬疹

今までの質問と答え

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薬疹とは、身体が薬物に反応して出来る皮疹ですが、病型には様々ありさらに
同じ薬でも異なる病型を示すことがあります。
薬により起こしやすい薬疹の形が決まっているものもあります。
全ての薬で起きる可能性があります。頻度は低いと考えていいと思います。
多くの人が平気でも薬疹を起こす人がいます。
つまり、
鯖を食べるとブツブツが出来るのと同じで、薬とその人の相性の問題です。
また、薬物単独でなくウイルス感染など別の因子が複合的に関与していることもあり
診断が難しいこともあります。皮疹が出ないで肝機能障害がでるものもあります。

原則的には、人間の場合は感作成立(反応がでるまでの準備期間)に約10日間かかります。(マウスは、5日間かかる。)このことが重要で内服した期間がはっきりすることで薬疹かどうか判断出来ます。


具体例
薬疹が疑われる例
  • 生まれて初めて内服する薬の内服を始めて10日目頃から出来始めた。
  • 以前1週間以内の内服したが、平気だったが、
    前回の内服開始から
    10日以上たっている状態で
    今回の分に飲んですぐに出来始めた。
薬疹が否定的な例
  • 生まれて始めて内服する薬で内服を始めて1日目から出来始めた。
    ただし、同系統の薬も飲んでいないことが前提になります。
  • 10日以上同じ薬を飲んでいる。

    特別な薬疹

  • 固定薬疹(身体の限局した部位のみに出来る薬疹です。)
  • 扁平苔癬型薬疹(皮疹が異なり、誘発に長期間必要なので10日間の原則は、あてはまりません。)
  • 紅皮症型薬疹(重症例は、粘膜などを障害した場合によってはStevens-Johnson型に至り生命の危機に陥る場合もあります。)
  • 光感作性薬疹=光アレルギー(光と薬の両方がないと出なく、出る部位及び出方に特徴があります。)


    間違えやすい病気

  • 中毒疹 
  • ウイルス性発疹症
  • ジベル薔薇色枇糠疹
  • 蕁麻疹
  • 多形滲出紅斑
  • SDD(h)

    検 査

  • DLST(保険で出来ます。ただし、採血量が多い。)
  • パッチテスト
  • スクラッチパッチテスト
  • 内服試験

    免疫アレルギー( 検査)へ

     

    • スクラッチパッチテストは、かなり陽性率が高く簡単な検査です。
    • DLST検査採血で行えるので比較的容易(ただし、陽性率が低い。高価)。
    • 内服テスト 陽性率が高い。入院が必要なので行うのが難しい。



    治 療(代表的な)

  • 軽症例には、抗ヒスタミン剤と肝臓の代謝促進剤と外用
  • 中低度の例には、ステロイド内服、肝臓の代謝促進剤の注射
  • 重症例には、入院してステロイドや肝臓の代謝促進剤の点滴
  • 原因薬剤の特定、内服時期を明らかにすることが重要です。

 

 

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