第77回日本皮膚科東京支部学術大会
041414050714

Q&A 

発表内容  ポスター 

 

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先頭の数字をクリックすると回答に移動します。

 

Q1.液体窒素と漢方療法を同時に開始しているので、漢方が効いたのでは?

Q2.毛包炎と毛包炎様の区別は、出来ますか?

Q3. 扁平疣贅の診断方法を教えて下さい。
マイクロスコープ像と写真撮影の拡大で扁平疣贅を確認できますか?

Q4. 治療期間を教えて下さい。

Q5.ざ瘡と扁平疣贅は、お互いに悪化因子を説明して下さい。

Q6.痒み止めは何をお使いですか?

Q7.皮膚科では余り使わないNSAIDSの外用剤をお使いにる理由をお聞かせ下さい。

Q8.症例2で抗生剤の軟膏はどれくらいの期間使用したのですか?
(使用した薬剤はなんでしょうか)?

Q9.にきびを疑った症例でさらに、かゆみがある場合に青年性扁平疣贅以外に疑う疾患は
他にありますか?

Q10.また青年性扁平疣贅にかゆみが伴うのは、どれくらいの割合でしょうか?

Q11.症例でステロイドを使うことはないか? 使う場合は、どんな症例にどんなことを
考えてどれくらい使用するのか?

Q12液体窒素が免疫作用を要するとのはどうしてでしょうか?

Q13漢方薬の使い分けは?

Q14どういう人には、液体窒素が有効であると考えるのか?(かゆみ以外の指標は?)



Q1.液体窒素と漢方療法を同時に開始しているので、漢方が効いたのでは?
 

 A1.2症例共に同時に行っているので不明ですが、同様の治療を行っている方で
通院間隔が空いて漢方を内服をしていても余り軽快しない傾向にあります。
逆に液体窒素療法は、継続しているが漢方を飲んでいないと治療効果が
少ないな印象があります。
2例共にな重症なので併用が必要だと考えています。
アベノミクスではありませんが、矢の数は多い方がいいと考えています。

その他の矢には、生活指導(出来るだけ石鹸使わないで洗顔、
気になってもいじらないことなど)・感染の可能性がある場合は、
抗生物質や抗真菌剤・かゆみ止めの内服
(抗アレルギー剤・黄蓮解毒湯などの漢方薬)、
免疫を抑制しない非ステロイドの痒み止めなどがあります。

 

軽症の方は、ヨクイニンとビタミンB2B6やCを使って調子がよければ
治療を継続する方もいます。効果が出ない場合は、液体窒素療法を追加します。
個体差があるので重症又は、長期治療の方で免疫弱者と考えられる場合は、
最初から幾つか組み合わせて始めます。

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Q2.毛包炎と毛包炎様の区別は、出来ますか?

A2.臨床像での区別は難しいのですが、痛み・圧痛や膿があれば毛包炎を疑い
抗生物質を始めます。見た目が似ていても抗生物質に反応しない場合もあります。
見た目での区別は、難しいと考えています。

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Q3. 扁平疣贅の診断方法を教えて下さい。
マイクロスコープ像と写真撮影の拡大で扁平疣贅を確認できますか?
 

A3. マイクロスコープ像や写真撮影の拡大で表面塑造角化性皮疹・
乳頭腫状で血管の増殖・集簇性に皮膚表面に向かう血管の増殖や乳頭腫状で
角化症性丘疹があると疑って治療を開始しますが、
真菌の検鏡と同じで補助的な手段です。
像だけでは、確定診断は、出来ませんが治療経過も併せて判断しています。

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Q4. 治療期間を教えて下さい。

A4.両例とも難治例なので通院中ですが、1例目は1年以上
2例目は、8ヶ月ですが1年以上の通院の見込みです。
多くの例には、皮膚が
3回位ターンオーバ-する
期間の3か月くらいと説明しました。

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Q5.ざ瘡と扁平疣贅がお互いに悪化因子を説明して下さい。
 

A5.感染や炎症で皮膚が傷つくことで疣贅が誘発されます。
疣贅で皮膚バリアが壊れていると
細菌感染になり易くなるのでお互いに悪化因子になると考えている。
両方を治療するのが有効と考えています。
しかし、片方を治療しても治癒に向かう可能性があります。

例えば、軽症でざ瘡が主な場合には、ざ瘡のみの治療をしていても
扁平疣贅が2〜3月もすると自然治癒して治ってしまう場合も考えられます。
扁平疣贅が主な方は、同じ治療では上手くいかない可能性があります。

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Q6.痒み止めは何をお使いですか?
 

A6.外用としては、顔面は、スタデルム軟膏・レスタミン軟膏のmixや
スタデルム軟膏を出したり内服としてクラリチンやタリオン10mg無理時は、
漢方薬の黄蓮解毒湯や梔子柏皮湯を処方して
出来るだけステロイドを使用しないようにしています。

漢方薬

非ステロイドの痒み止め まとめ(3種類の比較)http://www.e-skin.net/v/C/Nst.htm
レスタミンとスタデルムの混合http://www.e-skin.net/v/A/A.htm
12%乳酸ナトリウム溶液/軟膏http://www.e-skin.net/v/C3H5NaO3.htm 
L-メントール・レスタミン軟膏http://www.e-skin.net/v/L/L.htm

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Q7.皮膚科では余り使わないNSAIDSの外用剤をお使いにる理由をお聞かせ下さい。

A7.レスタミンとスタデルムの混合です。
単剤よりかゆみ止めの作用があります。
以下を参考にして下さい。

学会発表のページ’非ステロイドの痒み止めの学会発表
http://www.e-skin.net/v/k24/24a.htm

レスタミンとスタデルムの混合
http://www.e-skin.net/v/A/A.htm

その他参考

12%乳酸ナトリウム溶液/軟膏
http://www.e-skin.net/v/C3H5NaO3.htm

L-メントール・レスタミン軟膏
http://www.e-skin.net/v/L/L.htm

まとめ(3種類の比較)
http://www.e-skin.net/v/C/Nst.htm

 

殆どかぶれません。かぶれを心配する方は極希で100人に数人です。
かぶれを心配して自己パッチを行っても陽性率は10例に1人もいません。
殆どの場合が治療の初期に一旦、見た目が悪化する反応です。

HPのページ 治療の波
http://www.e-skin.net/v/ABCDE.htm
→パタンBの方だと思っています。ステロイド程の免疫抑制作用がないので
この反応を抑えることがないので見た目は悪化するのだと考えています。

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Q8.症例2で抗生剤の軟膏はどれくらいの期間使用したのですか?
(使用した薬剤はなんでしょうか)?
 
A8.外用でなく、症例2の患者さんは、
内服の抗生物質内服(オラセフ錠)を有効と判断されています。
現在は、顔を目睫には使用していませんが、
頭部に本人が希望して処方の回数が増えています。
症例1にもつい最近、オラセフ錠を処方して効果が出ています。
オラセフは古いセファロスポリン系抗生物質ですがにきびに適応もあります。
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Q9.にきびを疑った症例でさらに、かゆみがある場合に青年性扁平疣贅以外に
疑う疾患は他にありますか?
.
A9.カビやブドウ球菌などの可能性がありますが・・
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Q10.また青年性扁平疣贅にかゆみが伴うのは、どれくらいの割合でしょうか?

A10.明確にはお答えできませんが・・半分以下だと思います。
普段無くても、風邪・花粉症・カレー・キムチ・夕方・入浴後・生理前などに
よって出ることがあります。皮膚の風邪
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Q11.症例でステロイドを使うことはないか? 使う場合は、どんな症例にどんなこと
考えてどれくらい使用するのか?

A11.結婚式や成人の日など特別なことがある日の前に見た目を改善する為に
2〜3日前から外用して貰います。

始めてて直ぐに酷くなった時に頓用薬、かゆみが強い時に2日使用と説明しますが・・
「ステロイドはブレーキなので出来るだけ使用しないこと」付け加えます。
ステロイド

今回の隠れテーマの1つは、ニキビとイボは、お互いに悪因子なので両方を
同時に治療することが大事ということです。
スライドでしたら最後から3枚目・ポスターは最後から2枚目の上段を見て下さい。

これはアトピー性皮膚炎でも言えることです。
マイザー・フシジンレオ軟膏mixが効くのは、
フシジンレオ軟膏が細菌感染をコントロールしている
のがいいのかも知れません。
急激に悪化した時に抗生物質(バナンなど)が無垢な
湿疹反応の悪化のこともありますが、
抗生物質(バナンなど)で急激に回復することも経験します。

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Q12.液体窒素が免疫作用を要するという考えを由はどうしてでしょうか?

A12.液体窒素療法後、皮膚に紅斑や痒みが起こるので炎症で免疫が活性化する
筈と漠然と考えていました。スライドの最後から2枚目の3番目 
ポスターも最後から2枚目の3番目の江川清文先生の雑誌からの
参考からも言っていいと思っています。
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Q13.漢方薬の使い分けは?

A13.
皮疹の状態・重傷度・痒みの有無・体質(証)・病期・性別・季節・年齢・
随伴症状などで変えているので一概に言えませんが、
保険適応のある漢方薬を中心使っています。

よく処方するのは、桂枝茯苓丸加ヨク苡仁・十味敗毒湯・荊芥連翹湯・排膿散及湯・
黄蓮解毒湯・ヨク苡仁散・コタロー麻杏甘湯・清上防風湯・加味逍遥散・
当帰芍薬散などを適時処方しています。
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Q14.どういう人には、液体窒素が有効であると考えるのか?
(かゆみ以外の指標は?)

A14.
痒みが無くても額に主体の場合や痛みや圧痛の無い毛包炎様は、
疑って治療した方がいいと思います。 参考文献 1

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