とびひ/伝染性膿痂疹;

英語一般;flying sparks; 医;impetigo.

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病名を探せ!とびひ

今までの質問と答え

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症例1

怪我をきっかけに発症したとびひです。
暑い季節は、わずかな
擦り傷でもとびひを誘発する危険があります。
ふやけた様な
薄い皮の水膨れが出来てすぐに破けるのがブドウ球菌によるとびひの特徴です。
慌てて救急絆創膏をはると密通された空間で菌が増えたり救急絆創膏を剥がす時に創膏糊で皮膚も剥がれて細かい傷が出来てそこに菌が付着して広がることもあります。
救急絆創膏を暑い季節に使用する際は注意が必要です。

症例2

2歳女児:特別な誘因なく発症して
急激に増える来院しました。
抗生物質の飲み薬と塗り薬で、1週間程度で殆ど軽快しました。
痒みは伴っていませんでした。
典型的な
破れやすい水泡と皮疹の
周囲の
薄い皮向けを伴っています。
傷つき易い膝頭を中心に広がっています。

 

とびひは主に黄色ブドウ球菌という細菌(バイキン)による、幼小児のうつる皮膚病です。
冬より夏に流行する傾向があります。
病変部位から出た膿がつぎつぎと広がっていくことからとびひと呼ばれています。
他の子供に飛び火(とびひ)することもあります。
このバイキンは多くの人の
鼻の中で病気を起こさず棲んでいます。
風邪の後、鼻水によって鼻の周りから出来始めることがあります。
虫刺されや、湿疹のひっかき傷、擦り傷などにバイキンが感染して、始まることもあります。
黄色ブドウ球菌は、表皮剥離毒を産生するので多くのとびひの症状は水ぶくれで始まります。
水ぶくれは簡単に破れて、赤むけ(
ビラン)となりその周りからさらに拡大したり、
周辺に新しい病変を作ったり、飛び火(とびひ)することもあります。
日本では
ですが、かさぶたを主症状とするとびひもありこの場合は化膿性レンサ球菌という細菌が主な原因菌です。熱が出ることもあります。ごく稀ですが、腎炎などを起こす場合もる十分注意が必要です。

 

治療

 

抗生物質の内服が基本です。数日で乾燥しますが、早く内服を中止すると再発してしまうので、
最低1週間〜10日以上続けましょう。
3〜4日して改善傾向のない場合は、内服中の抗生物質の効かないの菌(耐性菌;MRSAなど)の可能性が、
あるので抗生物質の種類を変える必要があります。
その際、菌の培養と感受性(抗生物質が効くかどうか)の検査をする必要があります。塗り薬でも同様です。ちなみに塗り薬の一般的によく使われている「ゲンタシン」には、すでに30%位の割合で耐性菌が存在すると言われています。
抗生物質

子供に飲み薬を飲ませるコツ

皮膚病の主な病因生物の種類と大きさ比較 
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入浴 

患部が乾燥するまでは入浴は避けシャワーにしましよう。
シャワーの時は、石鹸をよく泡立てて洗いシャワーでバイキンをしっかりと洗い流しましょう。
シャワーの後は消毒して軟膏をつけガーゼと包帯をしましょう。
サビオやバンエイドは、密封性がよすぎてよくないので使用を避けてください。

日常生活 

酷いとびひが治るまでは、プール、通園などは禁止です。
とびひの人が使ったタオルは、熱湯で消毒しましょう。
できれば、衣類なども熱湯や日光で消毒しましょう。

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予防 

肌に傷が出来るとなりやすいので、虫や蚊に刺されたら出来るだけ早く治療しましょう。
アトピー性皮膚炎をもっている子供はなりやすいので痒みを減らし、ひっかき傷を作らないように気を付けましょう。とびひになったら早く治療しましょう。
とびひができている人は他人にうつさないように水ぶくれをやぶいたり、
あかむけを手でさわったりしないようにしましょう。にじみ出た汁が他の人につかないよう心掛けましょう。
兄弟でなったら全員きちんと治さないと菌のキャチボールをして長引くことがあります。
一度よくなっても再感染します。爪を短く切ることやミノン石鹸など殺菌剤入りの石鹸で手を洗うことも有効です。
黄色ブドウ球菌は多くの人の鼻の中に病気を起こさないで棲んでいるので、
指で鼻の中をいじる癖はよくありません。

 注意点点
  • 湿疹で痒くて引っ掻くことでとびひが出きるありますし、とびひが原因で湿疹SDD(h)??)が出きることもあります。しかし、安易に外用ステロイドの継続は、どちらも長引く可能性があります。
  • 皮膚のバリアが壊れていてブドウ球菌の付きやすいアトピー性皮膚炎の子供には出来やすい傾向があります。
  • とびひが出来ているのにみずいぼを取ると急激に広がることがありますので気を付けましょう。
  • 抗アレルギー剤の中にもとびひが出来やすくなるものがあるので暖かい時期の使用に適さないものがあります。
    ブドウ球菌で起こる重症な病気

    SSSS(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)発熱(38度以下)、口囲、目の周囲に赤くなり、
    カサブタを伴い、皮膚の水泡や剥離が起こります。幼児は、入院が必要な場合もあります。

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