乳酸ナトリウム(C3H5NaO3)
281010
保湿作用が高いのが特徴のフルーツ酸塩です。 |
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実際には、清酒のpH調整剤・風味改良剤として、また麺類や菓子には保湿剤等
として使用されています。 |
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分子量 112.06 比 重 1.3131(25℃) |
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主な用途 食品用 畜肉製品、水産加工品、水産練り製品、麺類、菓子・パン類、農産加工品、その他 工業用 医薬品原料、化粧品原料、その他 |
話題 アトピー性皮膚炎などの痒みを止めるのに即効性を期待して12%乳酸ナトリウム溶液が試み始めめられています。作用機序はハッキリ分かっていません。
掻爬痕に使用するとはかなり刺激痛を伴います。
蕁麻疹・虫刺れには効果が認められないとされています。問題点 1.効果のある人とない人がハッキリ別れるます。別れる理由も分かっていません。
現在も不明です。 2.効果の持続が比較的短い。
3.しみることがあります。
当医院での工夫 12%乳酸ナトリウム親水軟膏(Hydrophilic Ointment)を試作して効果を試しました。
現在までに集まったデータを公開します。
実際のサンプルデータ147人分/データの例/2007/1/21まで
下記のグラフとデータは2007/8/28までの346人を集計しています。
おことわり
★データの効果・刺激感・効果持続時間・痒みVASは全て患者さんからの聞き取り調査で患者さんの性格などにも左右されるので客観性には乏しいのですが、実際のデータですので臨床的には役立つと思います。★効果・刺激感・効果持続時間・痒みVASは全て患者さんからは、全ての項目の聴取は無理でした幼児・小児科では保護者からの聴取になり、,.........................................................成人でも聴取は無理な場合がありました。
12%乳酸ナトリウム親水軟膏 「効果あり」と「ある程度の効果があった人」の一部の
判定可能な人のみの効果持続時間へ効果 痒みの程度(痒みVAS)の効果持続時間への影響へ
評価人数 総時間 平均持続時間
223人 2358時間 10.6時間
181010
評価母数=346人 0〜86才 平均31.1才 男:女比 168:178
調査期間 2006・12・1〜2007・8・28痒みの程度(痒みVAS)による効果への影響へ 効果なし又は悪化した患者さんへのレスタミン・アンダーム軟膏(RAO)の効果/母数41人 効果ありの人の刺激感/母数222人 軟膏と溶液の比較/母数16人 結論
・効果持続時間は10.5時間と溶液(溶液の持続時間のデータはありません)と比較して長くなった印象を受けました。
・効果・ある程度の効果を合わせると4人中3人位に有効でした。
(経過の中に効果が出なくなったり、弱くなる人もいしました。)
・かえって痒みが増す人も20人中1人位いました。
・効果のない人にレスタミン・アンダーム軟膏を試すと3/4の人に効果がありました。
・軟膏が溶液と比較して刺激が少ない印象がありました。
・軟膏の方が溶液と比較しと好まれる傾向がありました。
(比較調査を冬期に行った影響が出た可能性もあります。)痒みの程度(痒みVAS)による影響へ 参考論文
1.中嶋 弘・山田 利恵・中嶋 英子 12%乳酸ナトリウムによるアトピー性皮膚炎など掻痒に対する速効的止痒効果 日小皮会誌、24;135-140、2005
2・Gary Grove,Charles Zerweck:An evalution of the moistuzing and Pramaxin hydocride crean,Cutisw,73: 135-139,2004