Q&A
岡田 裕之先生の御回答

021412

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Q
A
Q)「しもやけ」と聞くと、真冬の寒い日、という印象があります。実際の「しもやけ」のピークはいつですか?

A)気温の変化の著しい秋口
10月から11月と温かくなり始めの2月から4月の2相性のパターンを呈するとされています。
これは防寒が不十分で気温の変化にからだの血管収縮作用がついていけなくなるためです。

Q)「しもやけ」になりやすい体質、というのは遺伝するものなんですか?

A)遺伝します。
しもやけの子を連れてきたお母さんに小さい時どうだったか聞くと大抵しもやけがあったと答えます。
血管の機能も親子で似るためと
考えられます。

Q)「しもやけ」に似た症状でも、違う病気の可能性があると聞きましたが?

A)膠原病を是非除外しておきたいものです。
膠原病の詳しい説明は他の専門書にゆずることにしますが、
難治性のしもやけは専門医の診断を受けることをお勧めします。
この他、細菌感染(蜂巣炎、ひょう疽)、耳介の多発性軟骨炎、固定薬疹、多形滲出性紅斑の可能性もあります。
小さくてきちんと症状を説明出来ない
お子さんなどは火傷なども
ありうると思います。

Q)血行をよくする、効果的な入浴方法はありますか?(マッサージなど)

A)温かいお湯と冷水に交互に浸けるとよいと言う人もいますが、効果の程は不明です。暖め過ぎかえって痒みを増すことがありますので、ご注意下さい。

Q)眠るときに靴下を履いたまま、というのは有効でしょうか?

A)よくわかりません。基本的に冷やさないように気を付けて頂ければ結構です。

Q)食事面や、その他の点で気を付ける事はありますか?

A)食事は何でもよいと思いますが、アイスやかき氷などはやはり食べない方がよいと思います。体幹部が冷えると代償性に四肢の血管が収縮しますので、季節の変わり目には防寒に気を付けて、手足のみならず、体幹部も冷やさないよう心掛けることが大切です。

A)そもそも「しもやけ」というのは、体に何が起きているのでしょうか?

A)動脈と静脈の収縮のアンバランスで、静脈がうっ滞し、組織に体液が貯留した状態が起こっています。
つまり、寒いと(気温3度以下)動脈と静脈の両者が収縮するのですが、温度に対する反応が動脈と静脈とでは違っていて、
再び温かくなると先に動脈のみが拡張し静脈が収縮した状態になります。
こうなると、動脈にのって末梢組織に流れ込む血液が多いのにもかかわらず、それが静脈からうまく還流していきません。
組織に体液(リンパ液)が貯留していくという状態になります。時に血栓も生じますから、ひどくなると潰瘍化も起こります。

 

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