結節性紅斑 erythema nodosum
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下肢に多い、皮下結節(皮膚の脂肪組織の炎症)です。
指先位〜卵位の大きさで多発し、
圧痛(押すと痛い)や時に自発痛があります。
原因は多彩で、ウイルス感染後の反応としてある期間を経て、溶連菌感染症(咽喉につくバイキン)、薬剤、ベーチェト病、結核、サルコイドーシス、白血病の初期、癌、癩、真菌感染症(coccidioidomycosis,histoplasmosis日本では殆どありません)など、前者ほど頻度が高く後者ほど稀です。
 治 療

原因によって異なりますが、下肢の安静と足をあげて眠ると効果が得られる場合があります。
原因をはっきりさせることが、治療の近道です。
通常は治療後に
色素沈着を起こしませんが、炎症が強い場合に色素沈着を起こすことがあります。
この
色素沈着は、半年くらいで消えます。

 主な鑑別 

 

  • バザン硬結節性紅斑 結核疹で下肢に出来る皮下結節(しこり)は余り痛みを伴いません。
    ツベルクリン反応が強陽性になるなど結核菌に対する過剰反応を示します。
    結核菌は、殆ど検出できませんが、治療には結核菌に対して効果ある薬を内服します。
  • サルコイドーシス  原因不明の肉芽腫で全身の皮膚に皮下結節(しこり)や不思議な形の皮疹を作ります。肺などにもできます。
  • 皮膚の良性腫瘍 長期にわたり大きさの変化はなく痛みがないことが多いのですが、痛みを伴うものもあります。
  • 癌の皮膚転移 痛みのない皮下結節(しこり)として出来ることがあります。
    原発がわからないこともあります。

 

主な検査

診断には、ツベルクリン反応・採血・生検(一部を取り病理検査)などが必要です。

 

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