妊娠と薬

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妊娠の時期と薬剤の影響

月数

1

2
3
4
5
6
7
8
9
10
分娩

All or non 
の法則

催奇形性が問題
胎児毒性が問題
出産

薬の影響が残らない時期

妊娠2ヶ月が最も問題
3〜4ヶ月では性分化への影響などがある。

胎児の臓器障害、羊水量の減少、陣痛の抑制・
促進、新生児期への薬剤の残留が問題

 


例)抗ヒスタミン(日本では抗アレルギー剤と呼ばれているものを含みます。)と妊娠

-アメリカ合衆国FDA妊娠分類よりの抜粋-

アメリカ合衆国(以下USA)では, FADの妊娠分類に基づき、抗ヒスタミン薬を以下のように評価されています。(米国では薬物は食物と同じFood annd Drug Adiministration(FAD)がコントロールしている)。妊娠投薬基準は、表の用に分類されており、その分類に沿って抗ヒスタミン薬の評価を行なってものが表2です。

FDAによる妊娠投薬基準 表1

分類
動物実験
ヒト
有益性>危険性

A
なし(催奇形性データなし)
なし(妊娠での比較臨床試験に基づく)**
B
なし
未実施
B
なし(催奇形性データなし)
なし
C
あり
未実施
C
未実施
未実施
D
ありまたは なし
「あり」との試験または報告
X*妊娠禁忌
あり
「あり」との試験または報告
×

**Content 2nd fomat for labeling for human prescription drug:clarfication of effectine:Fed Reg 1980;45:32550
Schtz M ,Hoffman CP,Zeiger RS et al:Allergy:Princtice,CV Mosby 938,1998

各種抗ヒスタミン薬(日本では抗アレルギー剤と呼ばれているものを含みます。)の

動物実験結果およびFDA分類の抜粋 表2

薬物名
主な日本での製品名
動物実験(副作用)*
FAD分類(表1参考)

クレスタチン
タベジール
-
クロル
フェニラミン
ネオレスタミン
-
データなし
ジフェン
ヒドラミン
レスタミン
似たものポララミン
(d-マレイン酸
クロルフェンヒドラミン
-
ヒドロキシジン
アタラックス
+
データなし
トリプロリジン
エントラ
-
データなし
セチリジン
ジルテック
-
フェキソフェナジン
アレグラ
+
C
ロラタジン
クラリチン
-
アゼラスチン
アゼプチン
+
C
オロパタジン
アレロック
+
C

 

*Physicians` Desk Reference.MMontyale,NJ:Medical Econnomics.1999

 

 

日本で市販されている主な経口かゆみ止め(抗ヒスタミンとアレルギーの薬)

主なヒスタミン剤(抗アレルギー剤を含む)の薬理作用

日本で市販されている主なかゆみ止めとアレルギーの薬の妊娠への投与基準

薬物相互作用の報告のない抗アレルギー薬*と抗ヒスタミン薬

当科では図からも分かりますが、抗ヒスタミン剤には「A」の薬はありません。
妊娠している場合は、飲み薬をビタミン以外は、
出来るだけ使用しないで月数が進んでからどうしても必要なときに限り
「B」ランクの薬を使用することにしています。

 

 

 
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